サトルン

ケト・サピエンスは牧草牛の夢を見るか?のサトルンのレビュー・感想・評価

5.0
医師だからこそ、「健康」にこだわる。そこには当然「食」がある。人の、本来あるべき「食」のかたち。
 誰もが健康に関心はあるはず。スマホの離せない現代人が、「健康」という二文字で検索して得られる膨大な情報のずっと底の方にある、いわば「原点」にあるべき「食」のかたちに気づかせてくれる作品。

 既存の企業の産物ではない、お馴染みの看板もない「個人の思い」から出発し創作されたドキュメンタリー映画が、日本を揺さぶる力となっていく…その可能性を遺憾なく示してくれた作品。迫ってくる壮大な自然は、次の社会の鼓動を感じさせてくれる。
 この世は、組織の中で、投票や多数決を経て変革していくという方法だけじゃない。個人の、行きつ戻りつ積み重なっていく日々のおもいが「かたち」となって萌芽し、そこかしこで光を放ち、あるいは火を噴いて、この「原点を忘れた社会の在り方」を突き崩していく力となる。
 現代は、そういう時代になっている。誰もが意思と可能性を持っている。このドキュメンタリー映画を通じ、「本来あるべき食のかたち」とともに、私が気付かされたのはその点だ。

「食で日本を健康に」をモットーにされている斎藤量三医師だからこその作品。
 出会えたことに、感謝。
サトルン

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