菩薩

ショコラの菩薩のレビュー・感想・評価

ショコラ(1988年製作の映画)
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個人と個人の関係性に於いては表面化していなかった筈の感情が突如発生した集団を経由する事で顕在化されていく。属性を付与される事により発生する悪意とその伝播が親密であった筈の人間関係すらも破壊していく、それこそがやはり差別の正体と凶悪性。個人対個人の争いでは絶対に勝てない(事実差別主義者の白人は黒人使役者に完膚なきまでに敗北する)からこそ、集団を形成し多数派を組織していく。さりとて人は人であるからしてその痛みは同じ、過去も未来も消し去る掌の火傷の跡。にしたってアリパンの衝撃が、山岡士郎なら蟻酸がどうたら言ってるくだりだ。音楽がアブドゥーラ・イブラヒムだった?
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