かつてアメリカのプランテーションでは、農場主の子供と奴隷との関係は大人のそれとは異なっていたという話を聞いたことがあるが、まさしく作品の根幹となっているところの水平線から作品が始まる、という点がとても示唆的だった
フランスが懐かしむのはかつての制度というよりは子供だったからこそ可能だったプロテとの関係であって、成長した現在にあってはそれは常に無限のかなたにある
それから、たとえば終盤にプロテが見せた反撃としての「お片づけ」のように、使用人たちが絶対的な身分の差を撹乱する独特の身振りが描かれていた点もとても面白かった