まーしー

ブレーキ・ダウンのまーしーのレビュー・感想・評価

ブレーキ・ダウン(1997年製作の映画)
3.0
砂漠地帯を走行中に車が故障した夫婦。通りがかりのトラックに妻が同乗し、先にあるレストランでレッカー車を呼ぶことに。しかし、そのまま妻は謎の失踪を遂げた——。

カート・ラッセル主演のスリラー映画。
周りは褐色の砂漠。街はおろか、1軒の家すらない。こうした周囲に何もない環境が主人公の絶望感を煽る。
そんな主人公に一筋の光明を与える登場人物たち。
しかし、トラックの運転手やレストランのバーテンダー、通りすがりの保安官など、どの人物にも「裏の顔」がありそうな雰囲気が漂っている。
まさに主人公は孤立無援の状態。導入部分のスリルは満点だろう。

ただ、思いのほか早く、妻失踪の真相が明らかとなる。しかも、それほど深みがあるものではない。
本作の肝だった疑問が呆気なく解消され、味わえるスリルも下降線。やや残念だった。
それでも程よくアクションが用意されるなど、終盤までハラハラさせる展開が続く。エンタメ作品としては及第点ではないか。

期待値を上げずに鑑賞すれば、それなりに楽しめる作品のように思う。