skm818

ニューヨーク・オールド・アパートメントのskm818のレビュー・感想・評価

3.8
無許可滞在の移民の親子が状況に翻弄される話。ラファエラはウェイトレスをしながら知り合った男にも頼って2人の息子ティトとポールを語学学校に行かせている。息子たちはデリバリーのアルバイトで家計を助けつつ小遣いも賄ってる感じ。語学学校で2人はクリスティンという女性と知り合い、仲良くなる。彼女はパパ活をして稼いだお金を刑務所にいる恋人に貢いでいるらしい。ちょっと途中寝てしまってクリスティンの事情よくわからんのやけど、多分そういうこと。ラファエラは常連客の男エワルドを家に連れ込み、男の発想でブリトー屋を始めることに。もちろん無許可営業だし、男はエロ小説で稼いでるはずなのになぜブリトー屋?と思うんだけど、要は威張りたいだけだということがだんだんわかってくる。食材の管理もいい加減で、よく食中毒出なかったよな。エワルドしっかり逮捕されてたけど、あれはおそらくラファエラの元勤務先の店長が無許可営業で通報したんだと思う。彼女たち、国境越えて密入国というからメキシコ人かなと思ったら、ペルー人だった。クリスティンは実は妻子持ちだった彼氏を滅多刺しにして刑務所送りになり、ティトとポールは重要参考人として警察に連れて行かれた流れで強制送還になってしまう。移民一家の狭苦しい住まいであるとか、ゴキブリうようよのモーテルであるとか、貧しい人たちの生活感がよく出てる話。親子は離れ離れになったけど、意外と前向きでたくましい。そうでなければこの世界では生きていけないのだろう。
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