鹿

ダンジョン飯 Delicious in Dungeonの鹿のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

完全に食わず嫌い。けっこう面白くてびっくりした。何年か前に「このマンガがすごい」かなにかで話題になり、TV番組で取り上げられてたのをチラッと見たが、架空の飯をつくって食う話の何が面白いんだと思い、食指が動かなかったのだが……もう、主人公が異常者。見た目はクセのないハンサムな勇者なのだが、食に対する執着がとんでもない。○○に対する飽くなき探求、という設定がこんなド変態を生むのか……。とってつけたような、ドラゴンに食われた仲間を助けに行くんだけどおカネがないから食べ物は現地調達する、という理由付けは観ているほうもすぐ忘れる。上手いのは、架空の食材の料理を、あ、あれに似てるんだろうなと想像しやすくしているところ。そしてたまに、劇中のセリフや出来事ひとつが決定的にその作品を好きになるツボになることがある。この作品では、ニワトリのお尻から頭側のヘビが出ているキメラから産まれた卵が殻が柔らかい爬虫類のものに似ていたことから、エルフの、「なんでニワトリの卵みたいじゃないの?ヘビはただのしっぽでしょう?」という疑問に、一見まともな勇者が一言、「しっぽはニワトリの方だ」。これで完全に胃袋をつかまれた鹿であったが、これから始まるアニメを毎週見ようとか、原作マンガを一気読みしようとか、特典でもらったミニ色紙のイラストを部屋に飾ろうとかまでは思えなかった。
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