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無名のandardのレビュー・感想・評価

無名(2023年製作の映画)
3.6
共産党、国民党、日本軍という3つの勢力が拮抗する第二次大戦前後の上海における工作員たちの話。

この時代の動向や人物について十分な知識がなかったので、中々話が掴みにくかった。
しかし美術や衣装は素晴らしく、雰囲気は十分に楽しめたし俳優陣も皆魅力的。
構図もこだわってる。
あと食事のシーンが魅力的。
ザリガニの踊り食いみたいなのは食べたくない。

ノーランのフォロウィングみたいに時間軸をあちこち飛ばしながら進めるけど、やりすぎていて、あまりうまく行っている感じもしない。
特に構図も何も変わらずに同じシーンが繰り返されるのはつまらない。

中国映画ということで共産党の検閲があるということが意識される。
実際に結末は共産党の検閲により原作と異なる内容に変わっているらしく(IMDB)、確かに共産党寄りの結末に見える。

二人の格闘シーンはよかったとけど、結末を知ると、目撃者もいないのになんのために?と思う。
女性陣の顔が覚えられず、誰が死んだのかわからなくなった。
日本人と中国人の会話のときは無理にどちらかに合わせずに、日本語と中国語でそれぞれの言語を喋るほうが映画としては良いのではないかと思った。
実際にそういうシーンもあったけど違和感なかった。

日本兵が来ている下着は白すぎるし、背中に日の丸はないだろうに。
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