ダイゴロウ

無名のダイゴロウのネタバレレビュー・内容・結末

無名(2023年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

映画館にて鑑賞。

重厚な映像に渋い演技、華麗なアクション…中国にて大ヒットしている良質なスパイノワールであるが、期待ほど楽しめなかった。

まず、作中の日本語が聞き取りづらい。
中国のアイドル ワン・イーボーの日本語が怪しいのは仕方ないとして、作中に登場する日本人たちの日本語も妙に聞き取りづらい…。
滑舌等の改善が難しいのであれば、公開にあたって、字幕をつけるべきだったように思う。

また、物語を追うのにある程度の歴史的な知識が必要な作品であるにもかかわらず、ネタバラシが終盤になるので、置いてきぼり状態で映画の殆どの時間を過ごすことになる点も問題だと思う。
時系列を錯綜させる演出は格好良いが、ただでさえ複雑な内容をより分かりづらくさせる弊害も出ていると思う。
(終盤は錯綜させた時系列を回収していくだけなので、ストレスレスに気持ちよく鑑賞できるが、序盤のよく分からん描写の連続はなかなかに厳しいものがあった。)

あと、どちらも共産主義者のスパイというオチだと思うが、一番盛り上がったあのアクションシーンはなんだったのだろうか?なんていう疑問も生じた。(作中で説明がついていたら申し訳ない…。)

(あと、戦後の日本の満州返還は、中国の共産主義者のスパイの暗躍によってなされたという内容であるが、これは事実として受けとめて良いのだろうか?
もう少し勉強して挑むべきだった。)