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ロックド・イン/囚われのどのネタバレレビュー・内容・結末

ロックド・イン/囚われ(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

メインの登場人物は看護師まで含めると5人ほどしかおらず、舞台も病院か田舎の屋敷だけなので、こんな限られた設定でどんな話が展開されるのかと思いきや、こんな少人数でここまで濃い愛憎劇を展開できるものなのかと関心した。
この物語の悪人は一見すると医者の男のように見えるが、キャサリンが本当の悪人であったように感じる。結局リーナもジェイミーもキャサリンのことだけを見つめていて、劇中でもジェイミーが言っていたように、二人ともキャサリンからの愛を求めていると言っていたことから、キャサリンが二人を愛していたら、医者の男が付け入る隙すら生まれなかったと思う。しかし、キャサリンは大女優である上に継母であることから、二人に対してそこまでの愛情を注ぐのは難しかったのではないかと思うが、ジェイミーが死んだ時や、リーナを庇ったことから、彼女も彼女なりに二人を愛していたとは思うが、とてつもなく不器用だったのだと思う。最後のリーナが不安そうな顔でキャサリンの手を握り看護師と佇むシーンはまだ二人のわだかまりが解けきっていないことや、この事件がどう決着つくのか本人たちにもわからないといったことがうかがえて、個人的に好きな終わり方だった。
だが、キャサリンとジェイミー親子の間にリーナが入り込み、家族を引き裂いたという見方もできることから、シンプルながらよく作り込まれた構成だと感じた。
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