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グレムリンのbebeのレビュー・感想・評価

グレムリン(1984年製作の映画)
3.7
クリス・コロンバス脚本。
『ホーム・アローン』然り、クリスマスにお世話になる監督の1人。
スピルバーグは制作指揮。

モグワイ3か条
・水に濡らさない
・光を当てない
・どんなにねだっても真夜中に餌をあげない

「ウォッカマティーニをシェイクで」ジェームズ・ボンドのオマージュでクスッと。

ママ怖いわ!残酷すぎるだろう笑

 グレムリン伝説は諸説あってどうも把握しきれていない。英国空軍に伝わる「機械の妖精」だとか、ベンジャミン・フランクリンの凧揚げやワットの蒸気機関の発想を手助けしたとか、黄禍論のもとで生まれた怪物だとか。
 いずれにせよグレムリンが害悪悪戯妖精か、それ以上の怪物としてみられたのは確かで、そこには70年代の『エイリアン』によく似たSF味と、『キングコング』のような手をつけられない超自然観、そしてその後の『ホーム・アローン』に繋がる小気味よさの萌芽が窺える。


 ここからは仮に黄禍論みたいな思想がこの作品の根底にあるなら、怖いね、という話なんだけれど。
 街をメチャクチャにするグレムリンはキチンとルールを定めてそれを守らせている場合、すなわモグワイであるうちは人畜無害な動物だった。(ペット扱いなのは気になるところだが。)ところがルールを「破らせてしまう」と一転、爆発的に数を増やし、凶暴化し、街を貪る。
 外国人の扱いは本質的にこんなものではなかろうか。差別意識を持っているつもりはないけれど、ルールとマナーには海外と異なることも多々あるし、日本なんて特に不文律みたいなものが多いかもしれない。「外国人」が入ってくることで生まれる軋轢は今よりもっと新しい経験で、それ故に納得のいかない部分も多かったのかもしれない。
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