夜行列車に乗ったカリート

The Beekeeper(原題)の夜行列車に乗ったカリートのネタバレレビュー・内容・結末

The Beekeeper(原題)(2024年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「フューリー」「スーサイド・スクワッド」のデヴィット・エアー監督。
アクション界の牽引役、ステイサムが贈るなかなか面白いアクション映画。

養蜂家のクレイは、自分に良くしてくれた隣人・エロイスの自殺現場に遭遇する。彼女は高齢者を狙った詐欺被害に遭っていたのだった。無慈悲な行為に憤るクレイは、再び【ビーキーパー】として動き始める…というのがストーリー。

いわゆる引退した老兵モノで、さらにステイサム主演なので内容は想像に固くない。
ですが、けっこう面白かったです。

冒頭エロイスという女王が預金残高を抜かれる詐欺行為に遭いますが、昔パソコンで同じような画面が出たことがあります。あれ、大音量がいきなり鳴るんで驚くんですよね。
あんな鼻持ちならねぇ奴らが運営していたとは…イライラしますよ。掴みは良いですね。

クレイはビーキーパーという、社会秩序維持のための独立機関に属していた元工作員。ハチの習性ウンチクが述べられて、名目上はそれに準じて行動します。

知らなかったんですが、女王バチが機能しないと女王バチを殺すハチが存在するんですね。
「女王」という名は付いていますが決して偉いわけではなく、単に群れの役割を担う一個体に過ぎない。決定権はあくまでも働きバチにあるという訳です。

単純な復讐劇に収まらず、そんなハチの習性と絡めた脚本構成も良かったです。

ビーキーパーの職業は養蜂家じゃなきゃ駄目なルールでもあるのか。プーさん呼ばわりされたり、小ネタも十分。

アクションシーンはかなり良く、スピード感のある容赦ない展開で退屈しません。
80・90年代往年のアクション映画にも似た感覚。こんな映画ばっかり昔から見てたので、内容は大満足でした。日本で公開していないのが惜しい。

時代のせいかもしれませんが、今は男気あるアクション映画・俳優って、なかなか売れないし出てこないですよね。
ステイサムももう56歳。いつまでも熱いアクション映画を撮ってほしいものです。