地底獣国

華麗なる大泥棒の地底獣国のレビュー・感想・評価

華麗なる大泥棒(1971年製作の映画)
3.6
ルパン三世とコブラのモデル。

最初の金庫破り(破ってないけど)のシーン、この時代ならではの「アナログの超ハイテク」って感じが凄くいい。

ゆったりめの展開の割にところどころ説明を省いてるんで若干観ていて居心地悪し。

前半のカーチェイス、凄いことやってるんだけど無駄に長いのと妙な間のせいでだんだん眠くなってくる不思議。ベルモンドのアップのカットがスクリーンプロセスだったのでここはスタントマンに任せていた模様。その分は後半で一気に取り戻すので安心…いや全然安心できないスタントをやってのけるわけだが。

中盤のヤマとなるホテルからの逃走劇、歩道から走るバスの開いている窓にしがみついてぶら下がってからダイナミック乗車、反対側の窓から出て別のバスの窓に、さらにタクシーで追ってきた警視と小競り合い、ここまででも十分ヒヤヒヤもの。このシークエンスのクライマックスはトラックの荷台に隠れて警察をまいたあとに訪れるんだが、いやそこに着く前に降りる機会あったやろ、というツッコミが虚しくなる展開でやはりこの人とんでもない大馬鹿か狂人かどっちかだわ。そのあと本筋と関係ない女の取りあいで喧嘩になるところでも無駄に頑張ってるし。

最後の対決が割とあっさりして(オマー・シャリフは身体張って頑張ったけど)拍子抜け、と思ってたらそのあとまた無茶するところを入れるし何やかんやでお腹いっぱい。いやもう、死ななくて良かったって感じで、これ真似出来ない、じゃなくて絶対真似しちゃアカンやつ(完成した画面だけで比較するならトム・クルーズも勝るとも劣らないことやってると見えるけど多分安全対策のレベルが全然違う)。
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