NHKでドラマとして放送された作品を、映画用に再編集した一作。
ドラマを映画に編集し直した作品や、人気ドラマの続編を映画にしたような場合だと、特有のテレビらしさというかチープさのようなものが残りがちだけれども、本作ではそれを全く感じなかった。さすが、4K用に作られたというだけあって、映像がきれいだった。俳優陣の演技も素晴らしいものばかりで、作品世界にグイグイと引き込まれた。
私はいっいなぜ、伊藤野枝という女性を知らなかったのだろう、と疑問に思うほどに、日本人女性のフェミニストとして先頭を走っていた人の一人だ。疑問に思うことがないわけではないし、全てを肯定するわけではないけれども、それでも、あの時代にこれだけの思想をもち突き進んだのはすごいことだと感じた。あのような殺され方は、誰だってされてはいけないし、彼女たちがあのように人生を終えたことに、震えるほどの憤りを覚えた。
