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パーマネント・バケーションのayのレビュー・感想・評価

3.0
ジャームッシュ監督のニューヨーク大学大学院卒業制作でデビュー作 。ビートニクのスピリットを受け継ぐ主人公の少年は、あてどなく街をさまよい、飛べない鳥のようにぎこちなく踊る。荒削りだし手探りの感覚が透けていて、映画としておもしろいのは断然この後の作品群。でも、自分がかっこいいと感じるもの、自分にしか撮れないスタイルを探しつづける21歳のジャームッシュのストイックさがよく伝わって、みていて何だか清々しい。

ことさら強調されてるわけじゃないけど、とにかく貧しくて荒れた街並みが背景に映り込む。70年代から80年代初頭のニューヨークの荒廃地区では、ティーンたちが、グラフィティやヒップホップを新しくつくり出した。「パーマネント・バケーション」も、ストリート・カルチャーの黎明期にニューヨークでうまれた、ぼくがぼくでありつづけることの意志表明、に思える。 
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