銀幕短評(#703)
「赤い私と、青い君」
2022年、日本。24分。
総合評価 90点。
とてもいい短編映画です(体感がみじかく感じますよ)。あちこち神経を研ぎすませて、よく作りこまれています。
すなおですね、ストレートですね、誠実ですね、ふたりとも。やはり世のなか、誠実がいちばんですね、わたしみたいに。役者がふたりしか出てこない。いさぎよい作りだなあ。音楽がちょっとうるさいけど、まああまり気にはなりません。ふたりとも下北沢あたりの劇団員のような風情ですが、整った顔立ちをしているし、声も うつくしい。芝居も自然だ。短尺の映画としては出色のできばえです。
おまけとして、ほかに うまい短編映画を挙げておくと、
・「正しいバスの見分けかた」24分、92点。
・「Destiny」7分、80点。
がとてもおもしろいですよ。おすすめします。
わたしはね、ほんとうは 赤になりたかったのですよ、青は むりだから。