スコリモフスキ監督がコロナ禍に撮影した短編作品。映画館での上映は初だったらしい。
窓から海辺にカメラが移動し、海岸のビニール手袋が映される。そして手袋を追うように、サッカー場やレストランなどが次々に映される。誰もいないが、試合中の歓声や、賑わう人々の音がオーバーラップされる。
そして、布に絵の具を垂らしてロールシャッハテストの影のようになった、絵のような作品が出来上がる。途中、ヨーロッパの地図のようにも見えた。
そこからカラーに切り替わり、海岸などの大自然や、飛び回る鳥たちが映される。開放感がすごく、コロナ禍で人間的にはステイホームなどの嫌な側面ばかり思い出すが、自然の側から見たら良い状態だったのかもしれないなと思った。
そして、再び窓に戻り、窓が閉じて暗闇に戻る。コロナ禍の当時に見たらまた違った過ごし方をしていたかもしれない。