マツモトタクシー

遠い一本の道のマツモトタクシーのレビュー・感想・評価

遠い一本の道(1977年製作の映画)
3.8
左幸子監督作品

滝ノ上市蔵(井川比佐志)は国鉄の保線員として30年勤めあげ妻、里子(左幸子)はそれを支えていた

功績章を受けて誇らしい反面、今までの様々な想いが湧いてきて素直に喜べ無い市蔵

ささやかな宴会をするがその席に娘が恋人を連れてくる
市蔵は八つ当りで結婚に反対し宴は荒れてしまった。。

後片付けをしながら里子は嫁いだ日から今までのことを振り返る。。









以下ネタバレ



どういう経緯からなのか国鉄と左幸子さんが共同製作
左さんは制作、企画も兼ねる唯一の監督作品


JRになる前の国鉄の姿
機関車もまだ走っていたんだなぁ🚂💨
駅長や運転手でなく保線の方にスポットを当てているのも珍しいし斬新☺️
井川比佐志さんはこういう現場の人間やらしたらピカイチ!はまるなぁ😃
同僚達も当時の現役作業員の方のよう
作業の時に口ずさむ唄も披露してくれています🎵

国鉄内での組合やストの様子
急激に高度成長していく会社と昔気質の職人達
会社と組合員との対立、仲間同士の軋轢それに翻弄される家族

長塚京三さんと市毛良枝さんがカップルで初々しい💕😁
長塚さんの故郷が長崎県という設定でラストに軍艦島も登場
もう既に人は住んでいないけどSNS等が無い時代、訪れた人達が黒板に書き置きを残していて生々しかった

昭和の労働現場の1面が垣間見える佳作