めしいらず

遠い一本の道のめしいらずのレビュー・感想・評価

遠い一本の道(1977年製作の映画)
3.1
名女優左幸子の監督作品。国鉄と労働組合と、ある一家の歴史をドキュメンタリータッチで描く。古い考え方が、古いやり方が、新しい時代の考え方とやり方に取って代わられる。その中で古きに固執する者たちが、時代の流れから取り残されていく。それを繰り返して人は歴史を重ねてきた。時間をかけて磨き上げられた叡智も技術も、新しい時代にそぐわなければ消えゆく運命。こればかりは如何とも仕様がない。今新しいやり方だって後にはまた同じように廃れていく。ラストの軍艦島のシーンが象徴的。自分の思う正しさを通した主人公と家族の辛抱続きの人生。でも子らは曲がらずにちゃんと育った。家族は、歴史は、少しずつ形を変えながらずっと続いていく。
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