スギノイチ

緋牡丹博徒 お竜参上のスギノイチのレビュー・感想・評価

緋牡丹博徒 お竜参上(1970年製作の映画)
3.8
鈴木清順同様、”加藤泰美学”は全開にするとアクが強すぎるのでプログラムピクチャーの枠に収めたほうが良塩梅になるのだが、これはちょっとだけそこをオーバーしているのが功を奏した。
いつまで回してんねんと言いたくなるような長回し&ローアングル。
東映エログロ作家に隠れがちだが、加藤泰の加虐趣味も炸裂。
指潰しや根性焼きに始まり、嵐寛寿郎を売った任田順好が輪姦される時の絶叫など壮絶。

終始どシリアスだが、唐突に若山富三郎が現れて無双する愛嬌もある。
もはやランプの魔人というか、ハクション大魔王みたいな扱いである。
その分、今回の男マドンナ・菅原文太は割りを食った印象。
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