ユウ

マイノリティ・リポートのユウのレビュー・感想・評価

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)
3.6
トムのカッコよさを楽しむ作品。
犯罪者が犯罪を実行する前に捕捉する事で犯罪発生件数を大幅に減らすシステム「オラクル」の導入に成功したという未来世界のお話。
主人公はオラクルの主任オペレーターであり、オラクルによって自分自身が凶悪犯罪を犯すという未来予測を目にし、居合わせた仲間の手引きもあって逃走劇に身を投じる。

SF映画としてはかなり腑に落ちない点が多いものの、ハラハラさせられるアクションシーンは目が離せないし、正義の男が自身の信じてきた正義によって追われる身となるという大筋も魅力的だ。

SF的な演出などについてはだいぶ無理がある。
それこそ見栄えとの折り合いがつかなかったのだろうけれど「さすがにそれは死ぬだろ!」というシーンと、「監視社会システムがガバガバ過ぎる」と思うシーンが悪印象だった。
ただこれらは突き詰めてしまうと映画のストーリー上やハラハラさせる演出上、致し方ない部分もあるので、大きな減点とはしない。

正義を信じるトムが、不本意ながら悪の道を歩まされ、そして規律に縛られない新たな正義を見出すという流れは、彼の新たなカッコよさを引き出している。
多分、トムファンはみんなこういうのが観たいだろう。

ただ、最後に一つだけ。
オラクルを使用する際の、専用のコントローラを身につけた上で体全体を使ったジェスチャコントロールは死ぬほど疲れる!!
……まあ、この作品が作られた当時からすれば仕方ないが。
ユウ

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