シュークリムオ

マイノリティ・リポートのシュークリムオのレビュー・感想・評価

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)
4.5
何度も見ているが、しっかりと傑作。そもそものフィリップ・K・ディックの原作小説がナイスアイデアでおもしろいので、そこをスピルバーグ&トム・クルーズでしっかりと作ってくれた印象。原作改悪がなく、SFからサスペンスへと移行する見せ方もとてもクールで大人な感じもあって、さすが映画作りのベテランだ。当時はまだ若手のコリン・ファレルもほどよい存在感。かなり好青年だし良い役回りでもあった。未来を予知して犯罪を未然に防ぐ警察という中で起こる、トム・クルーズの殺人予知。未来の映像から、隅々まで観察して犯罪の情報を探すという、ハイテクなのかローテクなのかわからないバランスのシステムなんだけど、これが真相を曖昧にさせて物語を盛り上げる。しかし原作を知っているのでワガママを言うと、原作のままのオチも見てみたかったかなという気持ちもある。おそらく今作られたら、そっちを採用されていたかもなという点で、時代を感じた。