喜連川風連

マイノリティ・リポートの喜連川風連のレビュー・感想・評価

マイノリティ・リポート(2002年製作の映画)
4.0
犯罪が予知されてしまう時代。
なにもかも人間の行動が予知されてしまう時代。
その人間を殺すはずがないと思っていても、何らかの拍子に人間の心はすぐに変わり予知された未来通りの結果となってしまう。

犯罪ではなく、犯罪予備軍を逮捕するため冤罪かどうかは誰にもわからない。システムは完璧でも人間が関わればイレギュラーは必ず発生する。

オーケストラの指揮者のように機械を巧みに操るシーンが美しい。

アゲハたちが見た予知夢を取り扱うシーンで意図的にクラシック音楽を使っていたのがとても印象的であった。

クラシックの指揮者も完璧ではない。遊びがあり、そこに面白さがあるし脆さもある諸刃の剣だ。

機械は進歩しても人間は脆いまま。犯罪予測を逆手に取った犯罪。

カメラワーク、展開の速さ、アクションスピルバーグ節全開。
そこに思想が加われば向かうとこ敵なしの映画。

2002年公開とは思えない。

車工場でのアクション。どこか見覚えあると思ったら完全にスタウォーズエピソード2ですね。
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