デニロ

あまろっくのデニロのネタバレレビュー・内容・結末

あまろっく(2024年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

『ヤンヤン 夏の想い出』を観に行ったら、満席です、と冷たく言われたので、どーしようかと。で、本作を替わりに観たのでした。

女子のロックバンドの話かと思って観に出掛けたら、何の関係もなかった。尼崎閘門(尼ロック)という施設のことで、/尼崎市南部の海抜ゼロメートル地帯の治水・高潮対策と臨海部の船舶利用を両立させるため、昭和30年に日本で最初のパナマ運河方式の閘門として建設されました。前後の扉を開閉することで水位調節を行う閘室の大きさは、幅17m×長さ90mで、500総トンクラスまでの船舶が通行できます。(国土交­通省 神戸­運輸監理部­)/ということです。それまでは台風が来るたびに水浸しになっていた地域を守る施設ということのようです。

なので、面食らってしまいました。

序盤は、主人公の、/うぬぼれには足音がない/という姿を描き出していて興味深かったけれど、徐々に物語は予定調和の様にハートウォーミングの方に流れ出て、わたしの本作に対する勝手な期待は崩壊してしまいました。

子役の後野夏陽、別所美紀が長じて江口のりこになるのは納得性が高かったけど、松尾諭が笑福亭鶴瓶になったということが数秒間分からなかった。『東京上空いらっしゃいませ』の死神の役割で江口のりこをどこかに導く役なのか!なんて一瞬思ってしまった。が、何のこともなく老いたお父ちゃんで、二十歳の小娘と結婚して、ジョギングを始めたら死んでしまった。あないなご老体をいきなり走らせたら死んでしまいますで。あかんやん!(正しい大阪ことばに変換してくださいな。)

その二十歳の小娘役/中条あやみが大阪の出身ということで、江口のりこ、鶴瓶と絡んでいてもしっくりしていた。今までの彼女の映画出演作品の中では一番良かった。でも、二十歳にはみえへんで!(正しい大阪ことばに変換してくださいな。)

さて、/うぬぼれには足音がない/という言葉は、12代目市川團十郎が海老蔵時代の13代目に贈った言葉だそうだけど、効いていないんじゃないかと思うのはわたしだけだろうか。
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