るなるな

Renaissance: A Film by Beyoncéのるなるなのレビュー・感想・評価

Renaissance: A Film by Beyoncé(2023年製作の映画)
4.5
誰もが抑圧から解放され自由になれる空間をつくりたかったというビヨンセ。その言葉通り、理性を手放して好き好きに盛り上がり踊る観客たち。ビヨンセの歌が、言葉が、普段抑え込まれてた本当の自分を曝け出してくれる感覚が、画面を通して私にも伝わった。聴く人の魂を解き放ち新しく生まれ変わらせる力がビヨンセにはあり、それこそ彼女が真のDIVAである理由だなと思った。

ステージ上の彼女はとにかくパワフルでそのパフォーマンスは圧巻だけど、素の彼女は奥ゆかしくて思慮深い。しかし必要以上に謙虚すぎないのが素敵だと思った。
ダンサー、照明さん、裏方のスタッフ、そして観客一人残さずリスペクトを表していて、彼女が作り出す空間にいると、自分は特別な人間なのかもしれないという自信が湧いてくる。
そういう波及力こそビヨンセが素晴らしいエンターテイナーである理由で、世界中からの愛を享受する資格のある人なのだと分かる映画だった

"true beauty in the process"(真の美しさはその過程にある)という言葉が印象深かった。

コンサートそのものも、本当に素晴らしい総合芸術で、感極まって10回くらい泣いた。
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