社会が変われば、見方が変わる。
それをコロナという非常事態により体現した最たる事例が今作。
これは確かに予見していたと思われても納得の出来。
ソダーバーグ監督
マット・デイモンを始め、
当時油の乗った俳優陣が出演ということもあり、
ある一定のヒットと評価は飛ばしたものの、
大ヒットとまでは至らなかった。
当時では今作で描かれたリアルは「こんなこともあるかもね」という空想。
客観視している方が多かったからであろう。
例えば他国の貧困で苦しんでいるリアルを映像で目の当たりにしたとする。
「可哀想。。」と同情することはあっても、
「自分に何か出来ることはないか」と立ち上がり、現地まで飛んでいく。
そんな事をする者は恐らくほとんどいない。
それは、私達の世界は常に主観であり、
流されている映像が自身が経験したことの無いもので、
どこか他人事に考えているからだ。
皮肉にも今作の再評価がそれを物語っている。
何にせよティザスタームービーとして
非常に丁寧に作り込まれた作品であることに間違いなく、
観ておいて損はしない。オススメです。
