みちたろ

毒娘のみちたろのレビュー・感想・評価

毒娘(2024年製作の映画)
2.2
毒娘ではなく、意地でも家事をしない父親が1番怖かった。台詞も展開も変な漫画みたいだし、ここまで下手くそなフェミニズムの描き方は初めて見た。キャラクターが「人間」ではなくご都合主義に従った「キャラクター」でしかないので、もはやフェミニズムや虐待の問題を描くことができているのかどうかすら怪しい。長編の商業映画であんなお粗末な脚本はヤバいと思う。ザコシでもあんなに誇張しない。

『ミスミソウ』でも思ったが、キャラクターの行動原理がメンヘラまたは支離滅裂かのどちらかなので、普通に気持ち悪いしつまらない。「狂った世界観」「厨二病」「胸糞」と言われることに監督はどうせ快楽を感じているんだろうが、イタイだけ。それに付き合わされてる役者陣が可哀想になった。

なぜかロケーションだけは良い。『ミスミソウ』では優秀なスタッフが頑張っているのは伝わったが、今作では刺されているのに服が破けていなかったり、あるはずのない赤い照明(表現だとしても意味不明)があったりしたので、もう監督のフェティッシュさえ満たせればどうでもいいんだろうなと思ってしまった。

駄作。
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