どぅはま

毒娘のどぅはまのレビュー・感想・評価

毒娘(2024年製作の映画)
3.9
配役、演出、構図、どれも最高だった
(ホラーテイストの作品に最高って表現なんか違う気がするけど)

ちーちゃんと萌花ちゃんの絡みはかなり刺激的だった。当分これを超えるものはお目にかかれないと思う。


以下ネタバレありのため注意



少し残念?心残り?な点を上げると

1.ちーちゃんがあの家に固執しているだけの子だったのがイマイチだった。
(と言っても前日譚を読んでないので、読めば印象が変わるのかもしれないけど)
追記 読んで少し印象変わった。詳細は下記。


でもそのちーちゃんの行動が、家族の毒を暴き出して、ある意味萌花ちゃんと萩乃さんを前向きにしたから良かったのか?

2.タイトルの毒娘ってのは何が言いたかったんだ?
そのまんま、ちーちゃん自身のことなのか?

それとも萌花ちゃんか?
萌花ちゃんは父親のせいでふさぎ込んだ子になってしまったが、それが家族の毒が表面化しない要因となってた。
つまり前向きになれてない状態の萌花ちゃんを毒娘と言いたいのか?
(追記 あの父親にとっては、前向きになり始めた萌花ちゃんは、ある種毒娘と言えるかなと最近思った。)

とまぁ、毒娘ってタイトルからなんか深く考え込んじゃった。

追記
毒娘ってのは、毒親とかからの造語?で毒娘なのかと思ってたけど、それだけじゃないのかも。
ある人の言ってた「毒薬変じて薬となる」って言葉を聞いてそう思った。
そう考えたら、深瀬家のふたりを前向きにした毒娘はまさしくちーちゃん。


追記
ラスト萩乃さんの言葉で目覚めた萌花ちゃんがちーちゃんと決裂してから、ちーちゃんが萌花ちゃんにも襲いかかったのがなんか不満だったけど

まず、元はちーちゃんも友だちが欲しかったのかなと思った。
(前日譚を読んでの印象。異常性のある両親や、前日譚ラストの「もう、いらない?」の発言などから。
つまり異常性のある両親との幸せは諦めていて、本当の友だちを得ることに執着があるのかなと。だから自分が幸せになれなかった家で、誰かが幸せになることを許せないのかなと)

だからそのつもりで萌花ちゃんに近づいたから、すぐにちーちゃんと萌花ちゃんは仲良くなれて、ちーちゃんもやっと友だちが出来たと思ったのに、結局正しい?道に戻ってしまった萌花ちゃんに対して、一種の癇癪のような感覚で襲いかかったのかと思った。

だから、ラストシーンで新しく越してきた家族には問答無用でガスを浴びせたのは、友だちになれそうな子が居なかったからなのかなと。


そしてこれはぼくの希望でしかないが、きっと将来内面的に成長した萌花ちゃんが、ちーちゃんの心を救い出してくれると思いたい。
闇な部分でとはいえ、一時期あれだけ心通わせたんだから、前日譚の航大とは違って、萌花ちゃんはきっと本心でちーちゃんのことを思って行動できる。
どぅはま

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