少年院での獄中愛を切なく描いた作品。
評価あまり高くないけど、好きだった。
ジョー役の子が抜群の表現力だなぁって思ったら、オゾン監督「苦い涙」のあの爆イケセクシー男子だった!
わー…、全然違う印象。すっごい上手なんだね、この子。
自分たちの出自や性的指向に引け目を感じ、誰を頼ることもできずに生きている少年たち。
それでも内に秘める強い“自己”の感情はいつでも身体から溢れてしまいそうな緊張状態だ。
問題ばかり起こしてしまう日々の中、獄中で出会った“彼”とだけは、心を通わせることができる。
壁越しの夜の描写、ラジオからの音楽、撮ってあげた写真、複数回に渡ってタトゥーを入れるシーンなど、もう切ない思いで2人とも張り裂けそうな感じが良かった。
いわゆる“エモさ”爆発な感じ。
獄中=“楽園”と思わざるを得ない現代社会への風刺もあるんだろうけど、どちらかというと個人的な愛の物語。
“君への愛、君からの愛からは逃れられない”的な。
ストーリーや主題はどストレートで特に捻りはないけど、私は役者陣の実力により良い作品となったと思うけど。