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マリア 怒りの娘のsnatchのレビュー・感想・評価

マリア 怒りの娘(2022年製作の映画)
4.1
終わった途端、娘は「何じゃ⁇この映画」なのですが、私には傑作! でした😁
魔術的なのが不可解と言うのですが🌀そこがいいんです!わかんないかなあ🙃
以下、中身に触れています





マリアの世界はどこまでいっても走ってもゴミ山、永遠に続くような気がしてくる
そんなマリアの閉じられたそのテリトリーに、文字を知っている男の子が現れ、その子にはママもパパもいなく、色んな大人達を垣間見て…
搾取して搾取して搾取しているヒエラルキーにしか見えないが、そんな簡単な見方では済ませられないこの国の現状がある
子ども達は捨てられた家電製品を磨いて、動く水銀に魅了され、ここで食べ物を貰い生きている

強い。このママが育てた娘
歩く歩く 泳ぐ泳ぐ
そしてひとり、菩提樹のような木の下でママとの別れをする
顔をあげて大人になって生きていくしかない

マリアがママを撫でるのが好き

始めの黒画面で波の音と鳥の声を聞き、美しき光景を想像していたところ、獣の唸りが聞こえ、あの映像が現れ、ニョキニョキとあれらが出てくる。そしてアレも落っこちてくる

母と子のひりひりした関係かと思わせながら、くっついたら離れない二人の絆も見る
もう怒りのコントロール効かないマリアと思いながら、指を絡めたい気持ちも持っている

マジックリアリズムについても、この学校へ行ったこともない子ども達は、幼い頃から、不思議な歌を口ずさみ、お葬式ごっこをして、現実に死にいく人も見てきたのであろう
私が触ると死んでしまう


橋の影絵
痛くて優しいブレスレット
ペットボトルに包まれて
さあ、口の中を見せてごらん
あの空の星にいる宇宙飛行士のパパ


まだ長編映画も数本しかないというニカラグア映画。この作品は国内での上映は叶わず、この女性監督も国外に出ざるをえずメキシコにいるそうです。でもこの地でしか作れない素晴らしい作品だと思いました🇳🇮
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