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ウルトラマンブレーザー THE MOVIE 大怪獣首都激突のJJのレビュー・感想・評価

2.0
映画として辛い部分は多いが、嫌いにはなれない作品である。

短い上映時間の多くはテレビシリーズの回想に使われ、本編パートの物語もほとんどテレビの1エピソードを観ているようなボリュームである。
テレビシリーズで活かしきれなかった主人公の妻子持ち設定や、ウルトラマンや仲間達との関係性等も相変わらずとっ散らかったままだ。(本作には主人公と同じく息子を持つ父親のキャラクターが登場するが、このドラマを主人公に当てがった方がよかったのでは)

しかし、国会議事堂を舞台にしたラストシーン(一応、舞台設定にもそれらしいテーマがある)を筆頭に、少ない予算と多い制約の中でも作り手が必死に「劇場版」を作ろうともがいた形跡が随所に見受けられ、好感が持てる。
ミニチュア特撮による職人魂と、何にも代え難い「子ども達と一緒にウルトラマンを応援したくなる」瞬間に溢れた本作は、最近の某マイナス1やらシン某が消し去ったこのジャンルの最も大事な部分を観客に思い出させてくれるのである。
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