事故により半身不随となった友人の介護をするお話
最初は普通のドラマなのだが、友人の傲慢な態度とある理由から徐々に精神を病んでいく主人公。その病みは加速していくが、友人も友人で主人公にある怨みを抱いるため、傲慢な態度をとり続けていて...という誰も幸せにならない負のループが最悪で面白かった！
ワンシチュエーションスリラーの舞台設定が良い方向に働いている映画。最初は介護士などの「外」からの関わりが訪れるのだが、家が山奥の小屋ということもあり、冬場になり雪が降り始めると次第に「外」からの関わりも途絶えるようになる。主人公と友人二人だけの環境が形成され始めると、友人の介護のため家から出られないという閉塞感は精神の病みを加速させて、恐ろしい幻想と妄想に囚われるようになる。観客である私たちは主人公視点からドラマを追っているため、主人公と同じくこれが現実なのか妄想なのか不安定になり友人に不安を抱く過程がとにかく恐ろしい！
コンパクトな作りながらも見せ場も要所要所にあり、ラストまで不快さは止まることなく加速し続ける。ラストのオチも演出も何もかもが良い意味で最悪としか言いようがなく、なかなか面白いスリラー映画だった！徐々に精神蝕まれる系のスリラー映画を見たい人には間違いなくオススメです。あと男性二人の特殊な共依存関係ものを見たい人にも...
