このレビューはネタバレを含みます
コナン好きなのでめっちゃ面白かった。同時に、コナン好きじゃないと面白がれないなと感じて、これでいいのかとも思った。
メインキャラの人間関係が複雑で、かつ今回はメインじゃないキャラも登場させるみたいなことをドンドンやってる代わりに、あまり知らない人向けのシーンが相当少なかった。「俺は高校生探偵の工藤新一……」すら演出を重視して説明映像になっていなくてびっくり。
ミステリ要素も、キャラが推理力あってすごいという演出と、結論の意外性にほぼ全振りしており、全体的にキャラが好きなファン向けの要素が強くなりすぎていると思った。最近の映画で薄々感じていたことが、ついにここまで来ちゃった感がある。初見だともう「つまらない」とこまで行っちゃうんじゃない?
ある意味コナンは、知ってる人向けだけで十分大ヒットするくらい有名になったのかもしれないけど、悪く言えば殿様商売を隠してなさすぎる。
自分は怪盗キッドが大好きだし、平次も好きなのでターゲットにズバリ当てはまっており、上映中ほぼずっと面白いという快感はあったのだが、いやしかし……という不思議な感想。
逆にいえば、青山先生はキャラ全振りでも成立する超魅力的なキャラを作りすぎている天才だし、今まではそれに加えてストーリーもしっかり面白かったんだなという気づきを得れた。