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名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)のnanaのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

事件自体は本編を一度しか観ていないのもあり、登場人物も多いので結構あやふやな部分もあるものの歴史と絡めた財宝を巡る物語、という点では『迷宮の十字路』も思い出すような内容。
描かれる血の量が結構多いし子供相手に発砲するし、ターゲットに覆い被さった刑事にも発砲するし、なかなか容赦のない描写も目立ちます。

殺人事件のようなミステリーと、誰と誰がくっつくか、告白が成功するかというラブコメが同じレベル、同列で扱われる、というのは名探偵コナンシリーズの面白いところなのかもしれない。
特に今作は、欲にまみれた大人たちと、恋(と事件)にまっすぐな高校生たちという対比が象徴的。
まっすぐすぎるがあまり、誤った方へと走ってしまう若者の姿も描かれる。(それも大人がまいた種のような部分はある)
やってしまったことは大変なことだが、それでもきっと彼の未来は大丈夫だという予感は残されています。

映画ならではの、キャラクター達のアンサンブルも魅力。
いきなり小五郎と園子のZoom?で話が始まっていくところがなんだか面白いし、名探偵コナンシリーズ二大お嬢様、鈴木園子と大岡紅葉は今回二人とも事件解決に繋がるファインプレーを見せています。
紅葉と執事・伊織のアホ二人組の珍道中はそれだけでスピンオフを作って欲しいくらい良かったし、移動がてら襲われているコナンの援護も忘れない抜かりの無さ。(援護の仕方がえげつない上にコナンも誰がやったのか分かっていないはずなのに普通に受け入れているのが笑える)
挙句ラストの「「あっ」」。
元公安の超エリートである伊織、あれもこれも全て計算の上…なのかもしれない。
もともと好きだった紅葉&伊織、今作でさらに好きになりました。

新一との恋がめでたく成就したこともあり、めそめそくよくよすることがない、可愛くて楽しいコメディエンヌになっている最近の蘭は頼もしい。
意識が戻りかけた聖君を手刀?でまた気絶させたり、平次と和葉のためにひとり奮闘する今回の彼女は相当面白い。
いつだって彼女が行動する動機は、困っている誰かを助けたいという気持ち。

平次と和葉の恋模様。
ここでついに告白成功かと思いきや、それは上記のアホ二人組のやらかし(?)により残念ながら失敗に。
私たちだけは君の勇気ある言葉を知っているからね、と観終わった後は思わず平次の肩をポンポンしたくなった。
楽しみはもう少し後にお預け。なんか、最終的に平次or和葉の告白は絶景とかじゃなく、意外となんてことない場所(でも二人にとっては特別な場所になる)みたいな感じになりそうな気がする。
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