惜しいというか残念というか、という出来でした。
昔からコナン映画を見て来た身としては、コナンと服部がともに暗号を解いていき途中バイクに跨りチェイスする、さらに刀を交える殺陣を披露する流れは『迷宮の十字路』の再演だと思った。
しかし、暗号の出来がちょっと粗末でそんなん最後の場所絞れないでしょとツッコミを入れたくなった。また『十字路』では和葉が子どものときから覚えていた歌がカギになっていて感動したものだが、本作ではそれに比べると和葉の「気づき」が弱かった。
また菅野祐悟さんによる作曲は前作では出色の出来だと思った一方、本作ではシリアスめなシーンの途中にキッドのおちゃらけた音楽が挟まっていたりして残念だった。これは監督によるディレクションのせいかもしれないが。
登場人物が多く推理パートもしっかり追わないとわからないくらい複雑。アクションも良くてコナンが函館山のロープウェイのロープを電動スケボーで駆け上がってく様なんかカッコよすぎた。
ただ最後なんやねん。あんだけしっかり告白しといて聞こえなかったとは。ファンは20年以上こういう展開を見させられてきてフラストレーションしか溜まらないです。キッドの正体についてもフーンと言った程度でした。