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テルマ&ルイーズ 4Kのkazuoのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)
4.0
女性2人のドライブ旅行が、ある事件を起こしてしまった事で逃亡劇へと変わる…

なるほど、女性版アメリカン・ニューシネマと言われるのも納得なロードムービー。
ただしアメリカン・ニューシネマに見られる内向性や暗さは感じられず、逃走劇でありながら抑圧から解放される爽快感があり、作品のカラーとしてはとても明るい印象。
現在の作品ではよく見られるが、90年代に有害な男らしさをアイロニカルに描いているところはさすが巨匠、先見の明ありと言ったところか。
前半は男性に騙されやすく主体性の感じられないテルマが、そもそも自分を助けてくれたとはいえカッとしてテルマを襲った男を殺してしまったルイーズに巻き込まれる形で一緒に逃げる事になる。
故にテルマにとって逃亡劇の始まりは主体性ないし、そもそも自分の軽率な行動が引き起こした事なのにルイーズを攻めたりと受動的なのにすぐ人のせいにする痛い人な印象💦
だけどある事をきっかけにテルマが能動的になり逃亡のために積極的な行動を執るようになる。と言っても罪を重ねる事になるからドツボにハマっていくんだけど💦
でも前述したように決して暗くならないどころか明るい印象なのは、罪を重ねるのは生き残るため、捕まるとは束縛で逃げ続ける事は即ち自由であるから。つまり能動的な自分の選択としての逃亡だから。そしてそれは前向きに生きる姿だから明るく映る。
そしてラストは色々な解釈あると思うけど、個人的には自由を象徴するハッピーエンドと捉えています🎵

タイトな状況の中、頑張ってスケジュール調整して観に行った甲斐があった作品でした😊
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