ツクヨミ

テルマ&ルイーズ 4Kのツクヨミのレビュー・感想・評価

テルマ&ルイーズ 4K(1991年製作の映画)
4.4
ギラギラ太陽光と砂埃のリドスコ映像美で魅せるシスターフッドアメリカンニューシネマ回帰。
リドリー・スコット監督作品。"ブラックレイン"の次の作品で最近再評価されてるらしい今作を見に行ってみた。
まあ今作はケリーライカート"リバーオブグラス"の如く、アメリカンニューシネマスタイルを90年代でやってみたらな作品だ。女友達二人がちょっとした週末旅行に行ったらやばい男に絡まれ、終いにはそいつを殺してしまい逃避行する追うもの追われるもの物語と言ってしまえばわかりやすい。
結局結びはシスターフッドな二人がやむを得ない犯罪の果てにいつのまにか吹っ切れてどんどん解放されるかのようなスタイル、まさにアメリカンニューシネマの"バニシングポイント"ヌーヴェルヴァーグの"勝手にしやがれ"然りちょっとした悪者を主人公に添えることで非日常を得るニューシネマ感がやっぱりいいわけで。あとリドリースコット的には前作"ブラックレイン"がぶっ飛び主人公とイカれた悪役の攻防だったので、今回もぶっ飛んだ女二人が暴れる後半がまじで最高すぎたとも言える。
いやしかし今回のリドスコビジュアルがギラギラしすぎてかっこ良すぎた、テキサスやグランドキャニオン付近のギラギラ太陽光、ロードムービーの勢いが具現化したみたいな砂埃、"ブラックレイン"に引き続きうねるようなカメラワークといい映像派リドリースコットが映える作品で素晴らしかった。アメリカンニューシネマスタイルであそこまでスカッとするラストはなかなかないすよ。
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