よどるふ

落第はしたけれどのよどるふのレビュー・感想・評価

落第はしたけれど(1930年製作の映画)
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男子学生たちによる騒々しさの描写は『学生ロマンス 若き日』のスキー場パートを想起。こども相手につまらない見栄を張るくだりでは『大学は出たけれど』を連想した。そういえばタイトルも似ているな。逆説の接続詞が示す先は正反対だけれど。

いかにも風采が上がらない男子学生たちが主役となれば、まだ大人になりたくない、モラトリアムの問題を描きそうなところを、「落第してしまった側」の苦悩を描く。そこから始まった物語だからこそ、着地点が着地点だけに、なんとも言えず微苦笑してしまった。
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