ぽち

キャロル・オブ・ザ・ベルズ 再会の日のぽちのレビュー・感想・評価

3.1
クリスマス・イブの前前日あたりに気分を盛り上げるためにボーっと観るには良い作品。

脚本や演出があまりにベタで、全力で泣かせに来ているのがイマイチ。
結局全員が善人で、大家族そろって大団円というのは捻りが無さすぎる。

チープなTVドラマでももっとアイディアを入れてくる時代に、ここまでストレートだと見ていて恥ずかしい気持ちになってしまう。

ただ、意外だったのが主役と母親を含む身障者やダウン症の描き方が自然で、リアリティがあり好感が持てた。

普通、今作のように実際に障害のある役者を使ってもデフォルメ感が出てしまうものだが、今作はとても自然。
というか、腫れ物に触るような感覚が一切ないのは監督の功績なのだろう。

どうしても「ジョン・トラヴォルタの兄」という枕詞がついてしまいジョーイ監督だが、今作のこの描き方は見所であるし、力量を認める所だろう。

ただ、逆を言えば普通の作品では実力不足ってことにもなる。
まぁ、素直にベタなストーリーに感動して、クリスマス気分を盛り上げるのが正解かもしれない。



余談。
な~るほどね・・・・
調べたら、ジョーイ監督は
「彼は1974 年に特殊教育の学位を取得してパターソン州立大学を卒業し、ニュージャージー州で特殊教育の教師として働いてきました。」

リアリティがあることに納得。
それに、
「トラボルタのインクルージョン フィルムでは、特別支援が必要な映画製作者を雇用し続けています。」
ってことなので、言い方は悪いが、これがジョーイ監督の芸風と理解したほうがいいのだろう。

このジャンルでなら名監督と呼ばれても意義はない。
ぽち

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