hydrangea

ジョン・レノン 失われた週末のhydrangeaのレビュー・感想・評価

3.5
メイは若くて明るくてクレバーで優しくて弾ける笑顔の脚の長い女の子。無表情だとブス?かと思うが、表情の豊かさがキュートでチャーミング。
ヨーコと別れたジョンが彼女に惹かれるのは当然で、何もかもヨーコの思い通り。だったはずが、ヨーコは実は普通の女性だった。ものすごく嫉妬深く、頻繁な電話攻撃をする。ジョンは絶対に自分のところへ帰ってくると思っていたのに、そうでないとわかると、あの手この手を使い、ついにはジョンを奪還。1975年1月にジョンがヨーコの元へ戻ると、その年の10月にヨーコはショーンを出産。ジョンを自分に繋ぎ止めておくためとしか思えない。実際、出産後の5年間、ジョンは「ハウス・ハズバンド」業に専念していたのだから。
またヨーコはジュリアンからの電話をジョンに取り継がず、離れ離れになった父子をメイが再会させて仲を取り持った。ジュリアンは今でもメイに大変感謝している。
メイと一緒だった一年半、ヨーコ不在のおかげでジョンは自由に音楽活動ができた。エルトン・ジョン、ポールとリンダ、リンゴ、デヴィッド・ボウイ、スティービー・ワンダー…。そこにはヨーコの芸術的&政治的な手法はなかったが、ジョンの大好きなロックンロールはあった。
この映画はメイの視点で語られているので、ヨーコにはヨーコの、ジョンにはジョンの視点があるだろう。にしても、その後メイはトニー・ヴィスコンティと結婚して子供を2人儲けるので、やっぱり只者ではないわ。
同じ写真が何度も繰り返し映し出されて、編集が上手いとは言っても映画としてのクォリティは低い。
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