顔面土砂崩れ

トラペジウムの顔面土砂崩れのレビュー・感想・評価

トラペジウム(2024年製作の映画)
3.3
普段見ないジャンルだったので、映画館の予告を見て、あえて見に行こうと決めていた映画だった。
すると公開初日に、この映画を酷評するような内容のレビューが、Twitterでバズっていた。
僕はこの映画を見ることは決めていたので、このレビューをしっかりとは見なかった。
自分の目で確かめようと思い、今日見てきたわけだが、率直に言うと、この映画は全く持って酷評されるような内容の映画ではなかったと思う。

確かに「キラキラ!!青春!!アイドル映画!!」みたいなものを期待して見に行った人からすると、カウンターパンチを喰らうような内容であったのは事実だし、映画の予告も「青春!!アイドル映画!!」みたいな感じだったし、主題歌も疾走感があるし、予告から感じる内容とはかなり異なっていたと思う。

ここから少し、内容に触れる。
そんなにネタバレはしないつもりだけど注意してください。
この映画は、とにかく主人公が自己中心的で自分の私欲のために動いている、明確に人から好かれないタイプの女の子が主人公だ。
そんな主人公が、アイドルになる目的を果たすため、半ば強引に3人の女の子たちをアイドルに誘う。

この主人公はとにかく目的を遂行することが第一有線で、それ以外のことは二の次、周りの友達のことを自分の夢を叶えるための道具としか見ていない。
これは明確に制作側も意図して作っていて、主人公がアイドル論を語るシーンで不穏なBGMが流れた時には、思わず笑ってしまった。

物語を光と影で分けろと言われたらこれは影側の物語だと思う。
なので「キラキラ!!アイドルって素敵!!アイドルはウンチなんてしないんだ!!」という幻想を持っている人には視聴を勧めない。(アイドルはウンチなんてしないんだけども)

ただ酷評されるような悪い映画では無かったと思う。