このレビューはネタバレを含みます
面白かった。実在のラッパーで音楽プロデューサーでもあるカターの半生。
クルド人で、生まれたのはざっくり言うとアラブ問題で国が戦争下にある時。幼少時は刑務所で育てられ、ヨーロッパに移住すると貧困を余儀なくされる。そのため麻薬の売買で稼ぐようになり、その頃同時にラップの面白さに目覚める。だが金塊強盗で長く刑務所暮らしをすることになってしまい……。
寄り道の多い人生で、でもそれが全部活きてくるのが、一人の人間に複数の顔が収束していくようで興味深い構成。映画として面白おかしくしていても、実話を基にして創作を加えてるのは当然なので、エンターテインメントとして良い作りになっている。長いけど全然ダレずに観られた。