ゆう

RHEINGOLD ラインゴールドのゆうのレビュー・感想・評価

RHEINGOLD ラインゴールド(2022年製作の映画)
3.5
ラッパーであるカターの自伝的映画。

戦時下に生を受け、西側への亡命、少年〜青年期の犯罪行為、刑務所での音楽活動を経て、成功を得るまでの過程が描かれる。

「日本に生まれたらそれだけで幸せ」みたいな話があるが、爆撃の最中の出産シーンとか、苛烈な拷問シーンとか見せられると、あながち嘘じゃないなと思わされた(本作の描写がどこまで事実かは不明だが)。

カターが数々の悪事に手を染める背景は(共感できるところはないものの)丁寧に描かれている。
一方で、なぜ音楽に惹かれるのか背景が十分に見えないし、成功までの描写も薄くてアンバランスな感じ。

さらに言うと、苦労の制作活動の末、自身のCDを手にしてからの、ラインゴールドの題名がバーンと映し出される演出もちょっと安直な印象。
そして最後のファンタジー的な表現には失笑。
(注: 韻踏んでます)

前半の戦闘シーンをはじめとした映像は迫力もあり見応えもあったけれど、140分もあるのになんだか薄っぺらい感じを受けてしまった。
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