ギャングスターラッパーのサクセスストーリーを描いた音楽映画……かと思いきや音楽要素は少なめ。ファティ・アキンらしい民族と移民問題が根底にある、だんだんエスカレートしていく犯罪を娯楽的に描いている。でも、なんで悪事ばかりをおもしろおかしくもこんなに長々と描き続けるのかなーと思ったら、最後の最後、渾身の刑務所ラップに彼の半生すべてが集約されていて、あーこれがやりたかったのか。と腹落ち。
教訓としては、いちばんの教訓は、段ボールにボトルをいれるときは、ぷちぷちを巻く。追突されない、雨の日にやわい段ボール箱をもたない。こわい!
カターのパパとママの物語も映画になりそう。たぶんそっちのほうが私は好きな気がする。