カーネル

水深ゼロメートルからのカーネルのレビュー・感想・評価

水深ゼロメートルから(2024年製作の映画)
3.6

最後の最後、
あのラストショットがたまらない!
決まった!!かっこ良い〜!!
あれを観るための87分だったと言っても良いと思うぞ


高校演劇リブート企画第2弾との事で、
『アルプススタンドのはしの方』が好きな者としては観ねば!と思いまして。
特に高校演劇に詳しいとか興味があるとかではないんですが、映画として興味がありました。

シーンの殆どが、水のないプール。
(というと内田裕也主演映画を思い出しちゃうけど)
夏なのに水が抜かれてすっかり乾き、プールの底には野球部が練習しているグランドから飛来してくる砂が積もっている………
それぞれの悩みや思いを抱える高校生達が、一見のほほんと掃除しながら駄弁っているけど、話は先生も巻き込んで徐々に悶々とした普遍的なテーマにも及んでいきます。
プール、砂、野球部、女の子、化粧、阿波踊り、水泳、生理、雨
そう、水のないプールの底には、さまざまな〝差〟というものが転がっていたわけ。


単純な青春映画ではなかった。
自分の高校時代を振り返ると恥ずかしくなるくらい、大人な思考の持ち主ばかりでした。皆んなカッコよかった。


山下敦弘監督が、同じ低予算企画の中城定秀夫監督に負けらんないっすね〜、と言ったとか。
負けてないよ!全然負けてないっす!





高校演劇の世界って凄いんだな。
結局全国大会はコロナ禍で上演できなくて記録映像のオンライン配信になり、改めて顧問の先生のカメラで映像化(Youtubeにあるらしい)
その後下北沢で商業演劇として上演され、ついに今作に至ると。
原作・脚本の中田夢花は覚えておかないとだな。

音楽にスカートの澤部渡、というところも絶妙なんである(ちょっと泣いちゃったではないか〜)
しかも主題歌はfeat.Vo.adieu(上白石萌歌)でした。

根矢涼香が俳優ではなくスチールで参加していてパンフに掲載されてます

コンパクトサイズのパンフは1200円
シナリオの決定稿併録されてます


※エンドクレジット
監督名はとどまらず流れていった
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