最初の感想。長い。
もちろん2時間半は普通に考えて長いんだけど、それに対して衝撃の37カット。
普通に歩いてるシーンとか、数秒で済みそうな描写を数十秒、下手したら数分かけて見せつけてくる。
パンフレットには長回しでこそ映せるものがあるみたいな監督のこだわりが語られていたけど、観ている最中は飲み込むのに時間がかかった。
最初はロックでパンクと評価されているのがよくわからなかったけど全編通してみてぼんやり納得。
怒りに近い監督からのメッセージは十分に伝わってきた。撮影中も怒号が飛びまくってたらしい。なので効果音やセリフはアテレコとのこと。背筋が伸びるエピソード。
終盤はいろいろな事件が起こるので引き込まれたが、序盤は結構大事なセリフを聞き逃してしまった気がする。
DVDも廃盤で2〜3万で取引されてしまっているので、この上映を逃したらしばらく観れないかもしれない。ということで来週あたり2回目挑みたいと思います。2000年の映画っての忘れるほどクラシック感というか芸術色の強い映画だった。
2024/4/24 2回目鑑賞
雰囲気にも慣れ、改めて鑑賞するとストーリー展開が思ったより面白くて感動。また前回よりも音楽を楽しむことができた。冒頭の天体ごっこのピアノやクジラとご対面のシーンの音楽が逸品。登場シーンでは饒舌だったヤーノシュが、色々な人の思惑に右往左往する不安定さにこちらも揺さぶられた。画面の左に映る後ろ姿越しに風景を捉えるカットがふんだんに使われていた。靴屋の看板がうつるシーンが序盤と終盤に2回あるが、それぞれ夫と妻なのが悲しい。
