ダイナ

ストップ・メイキング・センス 4Kレストアのダイナのレビュー・感想・評価

4.3
トーキングヘッズのロスツアーを後に「羊たちの沈黙」を撮るジョナサン・デミが映画作品としてまとめた一作。ベースのティナのステップが可愛すぎ!

普遍的かつどこか神経質な歌詞に相反する軽快なメロディに始まり、ステージのフラッシュの点滅や陰影の強調は奏者達を印象的に演出。時に一体感あり時に奇天烈なダンスステップ。バーンの巨大スーツのインパクト。黒子の存在も気にならない、なんならこれも演出の一つかと思うほどのコンサート中のステージ上の世界観の確立具合が凄かったです。リズム隊が段々と加わっていく構成からもう個人的に好きで、Voデイヴィッド・バーンのファイトクラブのノートンのような、アメリカンサイコのベールのような危うさ醸しながら、決して明るいとは言い難い歌詞を歌いながらもリズムに乗らずにはいられない盛り上げアクトが素晴らしすぎます。電気スタンドがね、もうなんかヒロインに見えてきちゃいますね。

コンサート作品はある程度曲予習して耳に馴染ませておいた方がいい派な自分でも本作はトーキングヘッズ聴いたことない人にもオススメな作品。純粋にキレの良いアクトが楽しい映像が楽しく圧倒必至。映像メロディに浸るも歌詞を深読みするもよし。「STOP MAKING SENSE」という言葉がもうごちゃごちゃ考えるなという事を説いているわけで、ブルース・リーの言葉を借りて「考えるな、感じろ」で良いと思います。
ダイナ

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