ゴン吉

男はつらいよ 寅次郎紙風船のゴン吉のレビュー・感想・評価

3.9
渡世人の生き様を描いたヒューマンドラマ「男はつらいよ」シリーズの第28作目。

山田洋二が監督・脚本を、渥美清が主演を務める。
本作品のマドンナは音無美紀子演じるテキヤ仲間の女房の光枝。
サブマドンナは岸本加世子演じる高校を中退した少女。
本作品の寅さんの旅先は九州の秋月と静岡の焼津。

オープニングはノーベル賞受賞が決まった車そう合病院の車寅次郎先生が、記者会見よりも患者の外科手術を優先する夢で始まり、寅さんは定食屋で目を覚ます。  
寅さんが旅から柴又に帰ってくると、柴又小学校の同窓会の案内状が届いており、同窓会に出席する。
再び旅立った寅さんは、旅館で若い家出少女(岸本加世子)と相部屋になる。
寅さんは少女に、故郷を捨てたことからフーテンの寅と名乗っていることを話し、二人は意気投合する。
少女と一緒に縁日に店を出していると、テキヤ仲間の倉富常三郎の女房の光江(音無美紀子)がやってくる。
彼女から常三郎が病に伏せていることを聞いて見舞いに行くと、常三郎から、自分亡き後の女房の世話を頼まれる。
しばらくして常三郎が他界し、光枝と所帯を持つことを決心した寅さんは定職に就こうとするが……  
果たして寅さんは、テキヤ仲間との男の約束を果たせるか? 

フーテンであるテキヤの人生を描いた作品。
寅さんがまじめに人の一生について考え、ついにネクタイを締めます。
自分の人生を振り返る一方で、家出少女の行く末を案じる寅さん。
家出した妹思いの兄とフーテンの兄思いの妹が対照的に描かれており、兄と妹の温かい関係にホッコリです。
そして遠洋マグロ漁船は妹を残して焼津港を後に出航する! 

2022.4 4Kデジタル修復版をBSテレ東で鑑賞
2021.5 4Kデジタル修復版をBSテレ東で鑑賞
ゴン吉

ゴン吉