もちお

男はつらいよ 寅次郎紙風船のもちおのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

 初鑑賞です。
 好きな作品です。

①良かったところ
・同窓会
 帰ってきて悪態をつく寅さんを観て、悲しい気持ちになりました。
 居場所がなかったのかなと。
 心に余裕がなくなった結果、暴言を吐くのも生々しかったです。
 一方、同窓会関係で気になったところもあります。
 それは柳さんです。
 『私の寅さん』と同一人物なのか、明確ではありません。
 が、同じ役者さんが演じられていて、役柄の苗字も同じでした。
 『私の寅さん』では寅さんと親しくしていたのに、なぜ本作では寅さんを疎んじるのかなと。
 モヤモヤしました。

・結局ごまかす寅さん
 寅さんが一人で盛り上がっているのかと思いきや。
 光枝さんもほんのり意識している様子。
 いざ光枝さんから話を向けられると逃げてしまう寅さん。
 相手の幸せを想っての側面もあるのでしょうが、責任を負いたくないという気持ちもあるのかなと。
 そして、面接に落ちて笑顔の寅さん。
 今の生き方を続けるしかないという爽やかな諦めを感じました。
 哀愁と清々しさがありました。

・愛子さんのエピソード
 楽しそうな姿が印象的でした。
 落ち着いた態度の寅さんとの相性が良かったです。
 明るく振る舞う分、どこか影も感じられました。
 お母さんの件が安易に解決されないところも良かったです。
 誠実な描き方と思いました。
 そして、お兄ちゃん。
 もちろん暴力はいけませんが、妹への強い想いは伝わってきました。
 岸本加世子さんと地井武男さんが瑞々しかったです。
 最後の見送りが微笑ましかったです。
 寅さんの優しい眼差しが素敵でした。

②まとめ
 好きな作品です。
 観て良かったです🙇‍♂️
もちお

もちお