なんゆう

ゴジラ-1.0/Cのなんゆうのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)
4.2
敢えてカラー版より少し評価を下げました。
モノクロ版のほうが良いところもありました。ゴジラが熱線を放つ前の背びれが次々に光っていくシーンなどばむしろ無気味さが出ていたし、瓦礫と化した東京の街はリアリティを増したように思えました。
けれども、1回目のカラー版から数えて2回目の鑑賞になり、ストーリーを知った上で細部にも目が行くようになって、うーん、最初の海上での戦いと銀座で人々が逃げ惑うシーンでのゴジラとの距離感がおかしくないかと気になってしまいました。なんでゴジラは船に追いつけないの、なぜ人々はゴジラの目の前を逃げてるのとか。

ゴジラを怪獣ではなく、災害をもたらすものとして見れば、ウクライナやパレスチナの破壊された街や、能登半島地震で倒壊したり全焼してしまった家々や町並みと重なり合い、決して映画の中だけの話ではないと思えました。
敷島は自分の戦争を終わらせることができたかもしれません。しかし、今このときにも、それぞれの戦争や試練の終わりが見えない人たちのことが心によぎりました。
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