ヤマピー

ゴジラ-1.0/Cのヤマピーのレビュー・感想・評価

ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)
5.0
5回目となる劇場鑑賞にて。
ついに-Cを視聴。
次いで人生初のMX4D体験。

まず初鑑賞から残っていた。
今作のゴジラに感じていた、僅かなしこりが完全に払拭された!
本気で-1.0はモノクロで公開してたら更に化けてたのではないか?そんでもって後日に+カラー上映してたらエグい体験になってたのではないか?
そう思えるほどモノクロの世界がマッチしてて。
再び涙がでてきた。

特に神木隆之介さん演じる敷島の感情表現、
好みの話にはなるが、初見で観た時は少し「しすぎ」な表現に感じたけど、あのモノクロの世界で観るととても腑に落ちた。
彼の心の闇が絶妙な不気味さと物悲しさを混ぜ合わせてかなり魅入られました。
他のキャラクターの癖も、
昭和復興期を現代で描く前世代の価値観の相違も、
何から何まで、新鮮な映画として観れて、
通じないかもしれないけど「昭和の現代感」が増して没頭することができた。

ゴジラの迫力は言うまでもなく健在しており、
初代・2作目でしか味わえなかった
白黒の描写に、現代の邦画の粋を集めた映像描写、
ハリウッドには20年遅れているとか言われてたけど、工夫や一瞬の画に心血を注ぐ信念を感じずにはいられない。

この映画はモノクロ視聴が一番良い環境なのかもしれない。あと白黒映画感を堪能するのであれば、敢えてラージフォーマットでなく、適度なサイズで鑑賞する事をおすすめします。

改めてこの機会に。
ここまで複数回、この映画を鑑賞して。
初見の頃には得られなかった感傷があり。
回数を重ねるごとに様々な発見があるのですが。
特に感じたのは、

最後の浜辺美波さん演じる典子の首の模様。
多分、銀座襲撃の後に典子は一度亡くなった。
敷島がゴジラとの最終決戦に向けて「切り替える」
為に必要な展開としてはどうしても一度、典子を板の上から外す必要があったのはわかる。
しかし作品として、生き残った敷島を選んだ山崎監督は彼を救いたく、典子を生存させたかったのだとすれば、「G細胞」の不死身の設定を活かし、
彼女を再生させて復活させたのではないかと想う。
もちろん憶測だけど、優しい山崎監督なら、そうしたかったのではないかと想いにふけてしまいます。

この作品でゴジラ-1.0は完成したと如実に思う。
あと最後に。

MX 4Dって結構シュールな体験ですね笑
嫌いじゃないです。
ヤマピー

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